セラミックの試作と短納期対応

株式会社セライズ

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耐久性

耐久性を高めるセラミック

セラミックは非常に高い耐久性を持ち、過酷な環境でも性能を維持します。適切に使用すれば、金属や樹脂よりも長期間使用できます。この特性は、インフラや重工業などの分野での利用が進んでおり、顧客は長期的な投資効果を享受できます。

事例紹介

事例1
事例1
精密機器
課題
  • 耐久性の高い冶工具の検討
ご提案

高硬度で靱性があり割れにくいジルコニア、アルジルをご提案

効果
作業効率と安全性の向上とコスト削減
事例2
事例2
照明器具
課題
  • LED発光部において過酷な条件下での信頼性、安全性の向上を図りたかった
ご提案

経年劣化がなく、安定した放熱と絶縁性が高い素材、ステアタイト、アルミナ96%をご提案

効果
長寿命化、安全性と信頼性の向上および製品品質の向上


セラミックの耐久性とは

特に過酷な環境で使用される部品や材料には、長期間にわたって安定した性能を維持する耐久性が求められます。

このような要求に応える材料として、セラミックの優れた耐久性が注目されています。セラミックは非常に高い耐久性を持ち、過酷な環境でも性能を維持します。適切に使用すれば、金属や樹脂よりも長期間使用できるため、インフラや重工業などの長期信頼性が求められる分野で重要な役割を果たしています。


優れた複合耐久性

摩耗、熱、化学物質などの複合的な環境要因に対する高い耐性を持ち、過酷な条件下でも長期間安定した性能を発揮します。

長期安定性

長期間使用しても劣化が少なく、初期の特性を維持することで、製品寿命の延長とメンテナンス頻度の低減に貢献します。

高い信頼性

厳しい環境下でも予測可能な性能を発揮し、突然の故障リスクを低減することで、システム全体の信頼性向上に寄与します。


耐久性の定義と重要性

耐久性とは、材料が長期間にわたって機能を維持し、劣化や損傷に抵抗する能力を指します。産業用途では、耐久性は製品寿命、メンテナンス頻度、総所有コストに直接影響する重要な特性です。

セラミックの耐久性は、以下のような複合的な特性によって支えられています。

  1. 耐摩耗性:表面が削れにくく、形状精度を長期間維持
  2. 耐熱性:高温環境でも物理的・化学的特性を維持
  3. 耐食性:化学的に安定で、腐食環境でも劣化しにくい
  4. 耐候性:紫外線や湿度などの環境因子による劣化が少ない
  5. 寸法安定性:温度変化や長期使用による寸法変化が小さい

これらの特性が組み合わさることで、セラミックは過酷な環境下でも長期間にわたって安定した性能を発揮することができます。

セラミックの総合耐久性
  • 高硬度による優れた耐摩耗性
  • 高融点による優れた耐熱性
  • 安定した化学結合による耐食性
  • 無機材料特有の耐紫外線性
  • 低熱膨張係数による寸法安定性

耐久性を支える科学的メカニズム

セラミックの優れた耐久性は、その原子結合構造と微細構造に起因しています。セラミックは主にイオン結合や共有結合によって構成されており、これらの結合は金属結合に比べて非常に強固です。そのため、外部からの物理的・化学的作用に対して高い抵抗性を示します。

また、セラミックの結晶構造も耐久性に大きく寄与しています。例えば、アルミナ(Al₂O₃)のコランダム構造や、ジルコニア(ZrO₂)の安定化結晶構造は、高温でも安定しており、長期間の使用でも構造変化が少ないという特徴があります。

耐久性の評価方法

セラミックの耐久性を評価するためには、実際の使用環境を模擬した加速試験や長期試験が行われます。主な評価方法には以下のようなものがあります。

摩耗試験:摩擦による材料の損失量を測定し、耐摩耗性を定量的に評価します。ピンオンディスク試験やスラリー摩耗試験などが一般的です。

熱サイクル試験:急激な温度変化を繰り返し、熱膨張・収縮による亀裂や強度低下など、耐熱衝撃性を評価します。

腐食試験:化学物質への浸漬や暴露による質量変化、表面状態変化、強度低下などを測定し、化学的耐久性を評価します。

耐候性試験:紫外線、湿度、温度変化などの環境因子を模擬した条件下で長期間暴露し、外観や特性の変化を評価します。

疲労試験:繰り返し応力を加えることで、長期間の使用における強度低下や破壊特性を評価します。

これらの試験結果と実際の使用実績を組み合わせることで、セラミック部品の寿命予測や信頼性評価が行われます。

産業界におけるセラミック耐久材料の応用

インフラ・建設分野での応用

インフラや建設分野では、長期間にわたって安定した性能を維持する材料が求められます。セラミックの耐久性は、以下のような用途で活用されています。

  • 構造用セラミックタイル:床面や壁面の保護材として、高い耐摩耗性と耐候性を活かした用途
  • セラミック断熱材:高温設備の長期断熱性能維持

例えば、化学プラントの配管にセラミックライニングを施すことで、腐食性の強い流体を扱う環境でも長期間の使用が可能になります。また、公共施設の床材にセラミックタイルを使用することで、高い人通りがあっても長期間美観を維持することができます。

産業機械・設備での応用

産業機械や設備では、稼働率の向上とメンテナンスコストの削減が重要な課題です。セラミックの耐久性は、以下のような用途で貢献しています。

  • 摺動部品:ベアリング、シール、ガイドなど、摩擦にさらされる部品
  • 熱処理設備部品:キルン、炉内部品、熱交換器など、高温環境で使用される部品
  • ポンプ・バルブ部品:インペラー、シャフト、シートなど、流体と接触する部品
  • 工具・金型:切削工具、プレス金型、鋳造金型など、繰り返し使用される工具

例えば、製紙工場のスラリーポンプにセラミックインペラーを採用することで、研磨性の高いスラリーによる摩耗を大幅に低減し、メンテナンス頻度を削減することができます。また、金属加工用の切削工具にセラミックを使用することで、高速切削や難削材加工でも長寿命を実現しています。

電子・半導体産業での応用

電子・半導体産業では、高純度プロセスと高い信頼性が求められます。セラミックの耐久性は、以下のような用途で重要な役割を果たしています。

  • 半導体製造装置部品:ウエハーホルダー、チャンバー部品、ガス分散板など
  • 電子部品基板:高周波回路基板、パワーモジュール基板など
  • センサー部品:ガスセンサー、圧力センサーなどの検知素子
  • 絶縁部品:高電圧機器の絶縁体、真空シールなど

例えば、半導体製造装置のプラズマエッチング装置では、腐食性ガスと高温プラズマにさらされる部品にセラミックが使用されています。これらのセラミック部品は、過酷な環境下でも長期間安定した性能を維持し、半導体製造プロセスの信頼性向上に貢献しています。

セラミックの耐久性を最大限に活かすポイント

材質選定のポイント

耐久性セラミックを選定する際には、以下のポイントを考慮することが重要です。

  • 使用環境の総合的理解:温度、湿度、化学物質、機械的負荷など、実際の使用環境を総合的に把握
  • 複合的な要求特性の整理:耐摩耗性、耐熱性、耐食性など、必要とされる特性の優先順位を明確化
  • コスト効果の検討:材質コストと寿命延長効果のバランスを考慮し、総所有コスト(TCO)の観点から最適な材質を選定
  • 加工性の考慮:必要な形状・精度を実現できる加工性を持つ材質を選定
  • 実績の確認:類似用途での使用実績や評価データを参考にした材質選定